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法科大学院生や司法試験合格を目指す方にとって有益な情報を「公法総合(法科大学院)」カテゴリにまとめています。

最(三)判令和2年3月10日

平成30年(あ)第1757号 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、強制わいせつ、徳島県青少年健全育成条例違反、東京都青少年の健全な育成に関する条例違反被告事件

裁判要旨:強制わいせつ罪等を非親告罪とした「刑法の一部を改正する法律」(平成29年法律第72号)の経過措置として、同法により非親告罪とされた罪であって同法の施行前に犯したものについて、同法の施行の際既に法律上告訴がされることがなくなっているものを除き、同法の施行後は、告訴がなくても公訴を提起することができるとした同法附則2条2項は、憲法39条及びその趣旨に反しない。

 

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=89290

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/290/089290_hanrei.pdf

 

菊池事件再審国賠訴訟熊本地裁判決について共同通信へコメント

 昨日の菊池事件再審国賠訴訟熊本地裁判決について共同通信の取材に応じ、コメントしました*1

https://rd.kyodo-d.info/np/2020022601001450?c=39546741839462401 

 コメントは次の通りです(表現の修正あり)。

特別法廷の裁判を平等違反とし、裁判の公開に反する疑いがあるとした判断は、これまでの最高裁の検証よりも踏み込んでいる。さらに、1950年代の菊池事件に焦点を当ててその裁判手続きを違憲と判断したのは、60年代以降の行政、国会の対応を違憲とした2001年の熊本地裁判決の趣旨を広げたと言える。審理全体の人格権侵害を認めた点は、特別法廷の問題の本質を適切に考慮したと言え、司法府は判決を重く受け止めるべきだ。他方、国家賠償が認められなかったのは、裁判による救済の限界を示している。ハンセン病に対する差別解消や元患者などの名誉回復については、今後も政治が積極的に関与していくべきだ。

 コメントでは触れていませんが、今回の憲法判断が傍論であることに注意を要します。 

 菊池事件における裁判手続の違憲性に関しては、最高裁判所による調査報告書の分析を含めて、2018年に公表した拙稿(「菊池事件の裁判手続をめぐる憲法問題」法学セミナー757号(2018年)78-82頁)において考察しています。

『教材憲法判例』第5版

教材憲法判例 第5版

教材憲法判例 第5版

 

12年振りの新版です。

 

憲法参考文献表、ほぼ3年振りの大改訂

最(一)決令和2年1月27日

平成29年(あ)第242号 児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反被告事件

裁判要旨:

  1.  児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成26年法律第79号による改正前のもの)2条3項にいう「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物であって、同項各号のいずれかに掲げる実在する児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいい、実在しない児童の姿態を描写したものは含まない。
  2.  児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成26年法律第79号による改正前のもの)7条5項の児童ポルノ製造罪が成立するためには、同条4項に掲げる行為の目的で、同法2条3項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した物を製造すれば足り、当該物に描写されている人物がその製造時点において18歳未満であることを要しない。

(補足意見がある。)

 

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=89197

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/197/089197_hanrei.pdf

 

大石眞『日本憲法史』講談社学術文庫版

日本憲法史 (講談社学術文庫)

日本憲法史 (講談社学術文庫)

  • 作者:大石 眞
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/01/14
  • メディア: 文庫
 

 「本書は、二〇〇五年に有斐閣より刊行された同名書(第二版)を原本とし、多少の補訂を加えたものです。」

最近の研究・教育活動(2019年)

研究

  • 「日本における首相統治の制度基盤とその統制−憲法上の含意−」憲法研究5号(2019年)61-72頁を公表しました。(10月31日)
憲法研究【第5号】

憲法研究【第5号】

 
  • 日本選挙学会2019年度総会・研究会分科会H(法律部会)において「イギリス議会下院議員選挙制度における憲法上の規律」と題して報告しました。(7月14日)
  • イギリス憲法研究会において「イギリス議会における時間をめぐる制度と運用」と題して報告しました。(5月10日)
  • 白鷗大学法政策研究所主催の講演会「グローバル立憲主義と比較憲法学の展望」(講演者:山元一教授。2018年12月22日開催)におけるコメントが白鷗大学法政策研究所年報12号(2019年)104-106頁に掲載されました。(4月2日)

    hakuoh.repo.nii.ac.jp

  • フランス国立東洋言語文化研究所(INALCO)にて開催された研究会《Démocratie, Constitution et Parlement au Japon: le système de représentation à l’épreuve》において、「日本の国会における議事手続と時間/La procédure parlementaire et le temps dans la Diète japonaise」と題して報告しました。(3月27日)
  • 日本国憲法及び国会法制定過程における両院制の構想−法律制定における両院協議会請求権規定を手がかりに−」岡山大学法学会雑誌68巻3=4号(2019年)297-333頁を公表しました。(3月20日

    ousar.lib.okayama-u.ac.jp

教育(学外)

国立国会図書館、国会会議録検索システム等をリニューアル予定(12月下旬)

国立国会図書館は、次の4つの検索サービスをリニューアルします。

・国会会議録検索システム

帝国議会会議録検索システム

日本法令索引

日本法令索引〔明治前期編〕

令和元年12月21日(土)から12月23日(月)の期間に検索サービスの切替えを行い、次のとおり画面デザインを一新いたします。なお、切替えに際し、検索サービスの停止はありません。

www.ndl.go.jp

令和元年司法試験の採点実感

http://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00005.html