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法科大学院生や司法試験合格を目指す方にとって有益な情報を「公法総合(法科大学院)」カテゴリにまとめています。

「熊本に特徴的」な憲法問題と「地域の憲法学」の意義

 昨年6月、熊本大学法学部において開催されたシンポジウム「地域に学ぶ憲法」の記録が公表されました。私の標題の報告も、新井誠先生、横大道聡先生の御報告とともに所収されています。
 本来普遍性を有する人権問題を「地域」という視点から捉え直すことによって、新たな人権論をどのように展開できるかという問題意識、そもそも、どのような人権問題が「地域」という視点で捉え直すことができるのかという問題意識で報告してみました。ハンセン病問題というテーマは、主催者側からの要望に応えたものです。

「『熊本に特徴的』な憲法問題と『地域の憲法学』の意義-ハンセン病問題に学ぶ-」 熊本法学132号(2014年)224-231頁
[シンポジウム全体のPDF] http://hdl.handle.net/2298/31786


<目 次>

はじめに
一 ハンセン病問題の経緯
二 ハンセン病問題と「熊本に特徴的」な憲法問題
三 ハンセン病問題と「地域の憲法学」の意義
 (1) 憲法問題としての問題提起と政治や社会(全国)への発信
 (2) 立法事実の綿密な検証による憲法解釈論の展開
 (3) 適切な人権救済に係る政策の設計と実施に対する指針
終わりに


 このシンポジウムは、新井、横大道両先生が編者を務める『地域に学ぶ憲法演習』(日本評論社・2011年)から派生した企画です。報告の切っ掛けを作ってくださった両先生には感謝しています。

地域に学ぶ憲法演習 (法セミLAW ANGLEシリーズ )

地域に学ぶ憲法演習 (法セミLAW ANGLEシリーズ )

 

 

 大日方信春先生には、企画立案から当日の司会、記録の取りまとめまで、大変お世話になりました。厚くお礼申し上げます。